入院の記・終
この病院の6階は、
リハビリ専用病棟だ。利用することなく退院できたことは幸いだった。廊下の壁には、色々な言葉が貼られていた。その一部をご紹介する。
健康十訓
◎ 少肉多菜 ◎ 少塩多酢
◎ 小糖多果 ◎ 少食多噛
◎ 小衣多浴 ◎ 小言多行
◎ 少欲多施 ◎ 少憂多眠
◎ 少車多歩 ◎ 少憤多笑
また、こんなのもあった。
ボケたらあかん長生きしなはれ
にくまれ口に泣き言に人の悪口愚痴言わず
他人のことは褒めなはれいつもアホでおりなはれ
若い者には花もたせ一歩下がっておることや
いずれお世話になる身なら何時も感謝を忘れずに
どんな時にもへぇおおきに
お金の欲は捨てなはれ生きてるうちにばらまいて
山ほど徳を積みなはれ
昔のことは忘れなはれ自慢話やわしらの時は
なんて鼻持ちならぬ忌み言葉
わが子に孫に世間様どなたからでも慕われる
えぇ年寄りになりなはれ
ボケたらあかんそのために何か一つの趣味を持て
せいぜい長生きしなはってえぇ年寄りになりなはれ
はい、判りましたが、実行は難しいですね。
私が、今、実行しているのは、昔の社会的地位を聞かれても「昔のことは忘れました」と言うことです。
この病院の設立に関係のある故都留美津雄君とその故奥様とは、縁があって、それぞれ、ご一緒に、仕事をさせて頂いた。彼は、常々、「卒中」の卒は「急に」と言う意味で、中は「当たる」と言う意味だと教えてくれた。だから私は、彼の意見に従い、日常を注意深く過ごしている。
関連記事