暖簾(のれん)雑考

無陀仏  

2009年03月08日 16:00

3月に入ると 5時10分頃に 明烏を聞く。 2月は 6時頃だったのに 陽は ずんずん と 高くなった。 今日は 春の陽気だ。 北国でも 春は もう すぐ 近くに来たようだ。 

某百貨店で開催されている 江戸下町賑展をみた。 冬中使った暖簾は 紺色なので 暖色のものを買った。 花見で一杯をと 瓢箪の図柄を 選んだ。

暖簾は もともと 日除けや 禅寺の 隙間風を 防ぐための ものだった。 それが 江戸時代には 商家の屋号を 染め抜き 老舗の信用の印に変化した。

会計学では 企業買収の際 被買収企業の純資産を 越える金額を 支払った場合 その超える金額を 買収企業の 営業権(グッドウイル)として 資産に計上する。

人材派遣業者(正しくは 労働者派遣業者)の「グッドウイル」が 法律違反をして 物議を醸した。 自身は勿論 業界の信用をも 失墜した この企業は 日本流に言えば「暖簾師(のれんし)」だったのだ。

今の 人材派遣業者は 30%程度の手数料を 徴収するそうだ。 この金額の中に 社会保険料など セーフティネットの金額が 含まれるよう 労働者派遣法を 改正しなければ 蟹工船の 時代に 逆戻りしませんか。     

なお 暖簾師とは 広辞苑(第六版)によると「ごまかし物を 売りつける ずるい商人」と ある。

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