2012年03月04日
サルオガセモドキ
豊平公園の植物展示室に 俗にエアープランツ と言われる サルオガセモドキ(猿尾枷モドキ) と言う植物が吊下がっていた。
正式には パイナップル科チランジア属に属する植物で 一般の植物のように 根から栄養を摂取するのではなく 葉から栄養や 空気を摂取している 珍しい植物だ。
4月上旬から5月下旬に 黄緑色の花をつけるが もともと 葉の色が銀緑や 緑色なので 花の存在は 中々 発見できない。
樹木の枝や 岩にくっついて空中で生活している サルオガセモドキ は 栽培は 水やりの 時間帯と 方法とが 他の植物類とは異なるが 比較的優しい。
一般の植物は 日中に成長活動をするが チランジア類 は 日中は気孔を閉じて 水分蒸発を防ぎ 夜に気孔を開くので 水やり時間帯は 夕方から夜にかけて行う。
水やり方法は 葉水 を打ったり 水を張った容器に 数時間漬け置く ソーキング をする。
北海道の 道東地方を旅行すると 落葉松(からまつ)や トドマツ等の針葉樹の枝に サルオガセモドキ に似た サルオガセ(猿麻ガセ) と言う 植物が生育している。
注 ガセは 環境依存文字だ。 「峠」 と言う字の 偏の 「山」 が 「木」 に 置き換わる文字だ。
サルオガセ は サルオガセモドキ に 形態と 生態は 似ているが 分類上は サルオガセ科 サルオガセ属 に属する 地衣類だ。 詰まり コケ類と言うことだ。
北海道の 羅臼町には ヒカリゴケ と言う 植物が生育している。 これも 地衣類だが 分類上は ヒカリゴケ科 ヒカリゴケ属 に 分類され 一科 一属 一種 と言う珍しい植物だ。
ヒカリゴケは 北海道の他には 埼玉県吉見町の吉見百穴や 東京都北の丸公園・長野県佐久市及び駒ヶ根市・群馬県嬬恋村等にも 生育している。
なお モドキ等のチランジア属は 食べることはできないが 地衣類には 茸として食べられる ものがあると言う 違いがある。
Posted by 無陀仏 at 16:00│Comments(0)
│日記 エッセイ