おきな草

ビールが苦くなったと言う話を聞いた知人が　日本酒を持参して遊びに来た。　

本州の　紀州と能登とを結ぶ線から　東の方で醸造されたものだった。　まだ飲んだことが無いお酒が　三種類も入っていた。

和歌山県の黒牛　石川県の天狗の舞　新潟県の〆張鶴　同じく八海山　山形県の出羽桜だった。　７月から　月に一本ずつ飲んで　１１月に飲み終わる。　楽しみだ。　

なお　出羽桜酒造では　スパークリング日本酒「咲」と言う銘柄を発売したが　今は　入手が困難なほど　人気があるそうだ。

話は飛ぶが　７月１日からは　福岡市櫛田神社の博多祇園山笠が始まる。　正式には　櫛田神社祇園例大祭だ。

福岡では「山笠（やまがさ）」または「ヤマ」と呼ばれている。　担ぎ手は　高校生以上の男に限られ　赤手拭（あかてのごい）を頭に巻く。

テレビで　勇壮な山笠を見ながら　来年　ご対面が出来る　ひ孫のことどもを　あれこれ思いめぐらしながら　ゆっくり　ぐい飲みを口に運ぼう。　　

あまり　酒飲みでない私だが　吟醸酒には　白身の刺身や枝豆等淡白な味が　良く馴染む。　生のホタテは特にしっとりアルコールがまとわりつく。　

ここ３か月ほどは　麦焼酎を　少量　たしなんだが　蒸留酒には　干物か　焼いた練りものが　舌に心地よい。

お付き合いで飲むビールの摘み物は　鮭のトバのような　脂っこいものか　昔ビール豆といった豌豆の塩豆とが　ビールの苦みをやわらげてくれる。

酒は　ただの色つき水ではなく　過去の涙や汗が　沢山混ざった　思い出多い　心のカクテルである。　現在や将来を　より良くしたいためには　酒ではなく　努力から滲む尊い汗が必要だ。

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